Salon de Emuの持ち味はやっぱりフランス菓子なので、
メインでは、全員が食べられるケーキを作ろうと考えていました。
私が一番得意とする分野、「ムース系」のアントルメを。
当初私のイメージしていたブランドmaruoは、
高級感、宝石、フランス、アールヌーボー、ヴィクトリアン、ロココ、ヴィンテージ、アンティーク、ゴールド、パール、黒・・などのキーワード。
ケーキをそのままジュエリーに見立てて、創作しようと考えていました。
その後、11月上旬に初めてHitomiさんとお目にかかり、数時間、話を交わしていくうちに、
なぜだかわからないのだけど、”彼女自身を表現したい”と思ったのです。
ものづくりの世界には、
アクセサリーを作る人、洋服を作る人、靴を作る人・・・・などいろんな業種があるけれど、
唯一、料理とお菓子の世界にしかないものがある。
それは、外観以外に『味』でも表現できるということ!
両方のバランスが取れてこそ、素敵な作品ができあがると思っている私は、
Hitomiさんを、『味』でも表現してみようと思いました。
優しさや可憐さなら、淡い色合いを使いたくなる。
味にすると、フロマージュブランの白や、白桃の淡い味、フランボワーズと苺をブレンドしてベリーの甘さを出してみたくなります・・・。
しかし、
Hitomiさんはブラックがラッキーカラーなので、純粋に【チョコレート】に決定。
そして、柔らかく、穏やかさを感じさせる人柄は、1層目【キャラメル】の柔らかいムースで表現。キャラメルは私の得意分野です。いつも作っているキャラメルよりも、淡い色になるように、砂糖の焦がし加減を調節してみました。
2層目のショコラムースも、クレームアングレーズ(卵黄入り)ソースをベースとした、滑らかな味わいのムースにしました。
Hitomiさんの、”優しさの奥に秘めた深みのある強さ”を表現するのに選んだ食材は、
【スペイン産高級ヘーゼルナッツパウダー】でした。
個人的に、好きな食材で、これを使うとかなりコクが出るのです。
これらをたっぷりと土台の生地に使用して、アーモンドナッツで食感も持たせました。
【Bijoutière】と名付けた一台のケーキ。
装飾は、maruoブランドのヴィンテージボタンをモチーフに。
また、彼女の原点だという「扇」と、エミュのシンボル「蝶々」と「羽」を掛け合わせて創作してみました。
どこまでも、高く飛び立つような、未来への飛躍に想いを込めて。
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チョコレートという作業は、とても奥が深く、高度な技術を要するのはわかっていること。
私のレベルでは、写真をSNSに掲載することなんて、ほんと恥ずかしいレベルなのですが、自分の成長の糧になればと・・・・隠したいところを、あえてアップで出します><
ご賞味くださいましたお客様、本当にありがとうございました!
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